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- レジスターの歴史から選び方まで徹底解説【飲食・小売・サービス業向け】

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レジスターの歴史から選び方まで徹底解説
【飲食・小売・サービス業向け】

店舗運営に欠かせない「レジスター」は、業務の効率化や正確な売上管理に役立つ重要なツールです。しかし、種類が多く、それぞれ特徴が異なるため、「自分の店にはどのタイプが最適か?」と迷ってしまう経営者も少なくありません。
例えば、アパレルなど衣類販売を行う店舗では、在庫管理や商品登録の手間が多いのではないでしょうか。最適なレジスターの選定が業務効率に直結します。
そこで、この記事ではレジスターの誕生から現在に至るまでの歴史を振り返りながら、飲食・小売・サービス業それぞれの業態に合わせた具体的な選び方のポイントを詳しく解説します。
また、最新の法令改正に対応した選定方法や、導入・運用コストを考える際の重要な視点もご紹介。最後に、おすすめレジスターもご案内しますので、ぜひレジスター選びの参考にしてください。
レジスターの歴史と進化
店舗運営に欠かせない存在であるレジスター。今でこそ、売上管理や在庫確認、顧客情報の把握までこなす高機能ツールとして認識されていますが、その始まりはごくシンプルな動機からでした。技術革新と業務ニーズの変化に伴い、レジスターは常に進化を続け、現代の多様な業態にフィットする形へと変貌してきました。
ここでは、その歩みを歴史的背景とともにたどります。
レジスターの誕生と普及(キャッシュレジスター時代)

レジスターの原点は、1878年にアメリカ・オハイオ州で誕生した「キャッシュレジスター」にあります。発明者のジェームズ・リティは、自ら経営する飲食店で従業員による売上金の不正行為に悩まされていました。この問題を解決するために考案されたのが、取引を記録し、取引時にベルの音でその事実を知らせるという装置です。
この装置は、売上をごまかす隙を与えない仕組みで、店舗の会計業務に透明性をもたらしました。やがてその有効性が評価され、飲食店だけでなく衣料品店や雑貨店など、多様な業種で導入されるようになります。取引内容を機械で記録するという安心感は、当時としては画期的であり、商取引の信頼性を大きく引き上げたといえるでしょう。
電子化の波~電子レジスターの登場

1970年代に入り、電子工学の進化がレジスターの在り方を根本から変えていきます。従来の手動式とは異なり、トランジスタや集積回路(IC)を搭載した「電子レジスター」が登場したのです。
ボタン操作ひとつで金額の入力ができるようになり、集計やレシートの発行も自動で行われるようになりました。計算の正確性、スピード、信頼性の面で飛躍的な進歩を遂げ、日々のレジ締め作業や顧客対応の負担は大きく軽減されます。
特に衣料品店のように、サイズや色ごとの商品バリエーションを管理する必要がある店舗にとっては、電子化の恩恵は計り知れないものでした。例えば、在庫数や価格を素早く確認しながら販売できるようになり、スタッフが接客に専念する時間が増えることで、サービス品質の向上にもつながりました。
POSレジの普及とクラウド型レジスターへの進化

1990年代を迎える頃には、レジスターはさらに高度な情報処理機能を備えた「POS(Point of Sale)レジスター」へと進化します。POSレジでは、販売時点での情報を即時にデータ化でき、商品の売上状況や在庫の変動をリアルタイムで把握することが可能になりました。
この機能によって、経営者は現場の数値をすぐに確認し、必要な判断や施策を迅速に講じることができるようになります。また、バーコードスキャンによって入力作業も簡略化され、ミスの削減や処理スピードの向上にもつながりました。
そして現在、レジスターの主流は「クラウドPOS」へと移行しつつあります。インターネットを活用することで、複数の店舗情報を一つの画面で一元管理できるほか、パソコン・タブレット・スマートフォンといった端末での操作にも対応。従来のPOSレジよりも柔軟で導入しやすく、更新や保守もスムーズに行えるのが大きな魅力です。
例えばアパレルショップでは、スタッフがiPadを手に取りながら接客し、顧客と会話しながら在庫確認やレジ操作を行うといったスタイルが浸透しています。このように、レジスターは単なる会計機器ではなく、接客ツールや業務効率化の中枢として機能する存在になっているのです。
このように、時代とともに変化し続けるレジスターの進化は、店舗経営における課題を着実に解決しながら、新たな価値を生み出してきました。今後も、より高度で柔軟なツールとして進化を遂げていくことは間違いありません。
業種別レジスター選びのポイント
店舗運営において、レジスターの選定は業種ごとに重視すべきポイントが異なります。商品数の多い物販店と、注文処理のスピードが求められる飲食店、顧客管理がカギとなるサービス業では、導入すべきレジのタイプや機能が大きく変わってきます。
以下では、主要な業種ごとのレジスター選びのポイントを詳しく解説します。
物販店向けレジスターの選定基準
衣料品店や雑貨店などの商品数が多い物販店では、商品管理の効率化と売上分析のしやすさがカギとなります。
バーコードスキャナー対応は必須
部門登録数の多さでカテゴリ管理を強化
売上分析・在庫管理機能の連携
電子ジャーナル機能で安心の記録管理
衣料品店や雑貨店など、取り扱う商品数が多い物販店では、レジスターは単なる会計機器にとどまりません。バーコードスキャンによる迅速な商品登録、部門管理による売上分析のしやすさ、在庫との連動によるリアルタイムな商品状況の把握など、効率的な店舗運営に直結する機能が求められます。
加えて、電子ジャーナル機能による記録管理やインボイス制度への対応など、法令面への備えも欠かせません。こうした多機能性を備えたレジスターを導入することで、業務の精度とスピードが高まり、販売機会の最大化と顧客満足度の向上が実現します。物販店におけるレジ選びのカギは、売るためだけでなく「管理し、戦略を立てる」ためのツールであるという視点を持つことです。
飲食店向けレジスターの選定基準
飲食店では、スピードとオーダーの正確さが最優先事項です。そのため、操作性やシステム連携機能が充実したモデルを選ぶことが重要です。
タッチパネルで直感的な操作を実現
キッチンプリンター&モバイル連携で業務効率アップ
割り勘・分割会計・ポイント連携
ピークタイム対応の処理スピード
スタッフ操作履歴の記録で不正防止
物販店においては、商品点数の多さとバリエーションの豊富さをいかに効率よく管理できるかがポイントとなります。バーコードスキャナーの対応、部門別管理、在庫連動型の売上分析機能などが、業務効率と販売戦略の両面で大きな武器になります。
一方で飲食店では、注文処理の迅速さと正確さが最優先です。タッチパネルによる直感的な操作、キッチンプリンターとの連携、分割会計やポイント対応など、現場のオペレーションを支える機能が充実しているかが重要な選定基準になります。
レジスターは単なる会計機器ではなく、業種ごとの業務課題を解決するための業務支援ツールといえます。導入の際には、自店舗の業態や業務フローに合った機能を持つモデルを選ぶことが、日々の業務効率と顧客満足度の向上につながります。
サービス業・専門業種向けレジスターの選定基準
美容院、サロン、修理業などのサービス業では、顧客との関係性の構築がリピーター確保のカギとなります。
顧客情報管理ができるPOSレジが最適
予約管理との連動で業務の見える化
セルフ・セミセルフレジで効率とプライバシーを両立
柔軟なカスタマイズ性が重要
美容室やサロン、修理業などのサービス業では、顧客一人ひとりに合わせた対応が求められるため、レジスターにも高度な顧客管理機能が必要とされます。来店履歴やサービス内容、購買情報などを蓄積・活用できるPOSレジを活用すれば、提案力が高まり、リピーターの確保にもつながります。
さらに、予約管理との連携機能があれば、ダブルブッキングの防止やスタッフのスケジュール可視化にも役立ち、現場の混乱を防ぐ効果も期待できます。セルフやセミセルフレジの導入によって業務の効率化を図ると同時に、顧客のプライバシーにも配慮できる点も見逃せません。
業態やサービス内容が多様な分野だからこそ、導入後に柔軟なカスタマイズが可能なモデルを選ぶことが重要です。サービス業におけるレジスター選定では、業務効率だけでなく「顧客体験の質をどう高めるか」という視点を持つことが、長期的な店舗成長につながります。
レジスター選びは、業種に合った機能の有無が最大のポイントです。物販店では商品・在庫管理、飲食店では注文処理と回転率、サービス業では顧客対応と予約管理。それぞれの業務にフィットするモデルを選ぶことで、業務効率が格段に向上し、売上アップと顧客満足の両立が実現します。
レジスター導入前に押さえておきたいポイント
店舗運営において、レジスターの選定は単なる機器選びではありません。売上の正確な記録、顧客満足度の向上、業務の効率化といった多面的な効果を生む重要な判断です。特に近年では、法制度や店舗のIT化の進展により、レジスターに求められる要件も高度化しています。
本章では、導入前に必ず確認しておきたい重要なポイントについて、各視点から詳しく解説していきます。
軽減税率・インボイス制度への対応状況の確認
2019年に導入された軽減税率制度は、食品など一部商品に8%の税率が適用されるという仕組みであり、会計処理の複雑化を招きました。さらに2023年には、インボイス制度(適格請求書等保存方式)が本格的に施行され、事業者は「適格請求書発行事業者」として、法的に認められたフォーマットで請求書を発行する責任を負うようになりました。
このような状況下で、レジスターが制度に対応しているかどうかの確認は欠かせません。たとえ軽減税率対象の商品を扱っていない衣料品店などであっても、インボイス対応のレジでなければ、取引先や顧客への請求業務に支障をきたす可能性があります。また、インボイス対応と称していても、その機能が国税庁の指定する基準を満たしていなければ意味がありません。導入を検討する際には、メーカーの仕様書を確認し、対応機種かどうかを必ずチェックするべきです。
店舗規模に合ったレジスターの選び方
レジスターは、どのような店舗にも万能な1台があるわけではありません。店舗の規模や運営形態によって最適な選択肢が異なります。例えば、小規模な衣料品店や個人経営の飲食店では、場所を取らず、操作もシンプルな小型レジが使い勝手の良い選択となります。限られたスタッフでの運営を想定する場合、操作ミスを防ぐためにも、直感的に使えるモデルのほうが現場にフィットします。
一方で、中規模以上の店舗や、複数店舗を運営する事業者にとっては、単体のレジスターでは管理が行き届かなくなってしまいます。この場合、ネットワークで接続されたクラウド型POSレジが有力な選択肢となります。クラウド対応モデルであれば、本部側で売上データや在庫状況、従業員のシフト情報までも一元的に管理することが可能です。また、チェーン全体での販売戦略や商品構成の最適化にも役立ち、経営判断のスピードと精度を大きく向上させることができます。
導入コストと運用コストの考え方
レジスターを選ぶ際に陥りがちなのが、「初期費用」だけに目を向けてしまい、長期的な運用コストを見誤ることです。たしかに、単純な機能しか持たないレジであれば導入費用は安く抑えられます。しかし、店舗の成長や業務内容の変化に対応できない可能性があり、結果的に再導入の必要性が生じてしまうことも少なくありません。
逆に、月額料金で利用するクラウド型POSレジは初期負担が小さく魅力的に映るものの、数年単位で見ればコストは積み上がっていきます。また、月額料金に含まれるサービスの内容にも注意が必要です。保守サポートが充実しているか、ソフトウェアのアップデートが継続的に行われるか、万が一のトラブル時に迅速な対応が得られるかなど、トータルでのコストパフォーマンスを見極めることが求められます。
最終的には、自社の運営スタイルや将来の展望に合致した機能を持ち、かつ無理のない予算で継続利用できるレジスターを選ぶことが、賢明な判断です。
おすすめレジスター5選
店舗運営に役立つレジスターにはさまざまな種類があり、業種や規模によって最適な機種が異なります。この記事では、特におすすめのレジスターを5つ厳選し、それぞれの特徴や価格帯をご紹介します。
カシオ SR-S4000-EX-20S(物販店向け定番人気モデル)
主な機能
- クレジット/電子マネー/QRコード決済利用可
- 最大5,000点の商品登録/20部門管理
- Bluetooth連携によるスマホ操作(CASIO ECR+アプリ対応)
- インボイス制度対応のレシート印字
- 大型液晶ディスプレイ&ポップアップ式顧客表示器
>活用シーン・おすすめ業態
中規模のアパレルショップや雑貨店、食品小売などでの活用が特におすすめです。スマホ連携により、オーナーが出先でも売上管理やセール設定が可能なため、多忙な個人経営者や複数店舗展開中の小売業にも最適です。
東芝テック FS-770(飲食店向け高性能タッチキーレジ)
主な機能
- 124アイテム登録可能なフラットキーボード
- バックライト付き4行ディスプレイ&顧客表示器
- レシート&ジャーナル用感熱プリンタ(オートカット対応)
- SDカード対応でデータ移行・保存が容易
- キャッシュレス決済端末との連動可能
活用シーン・おすすめ業態
居酒屋、カフェ、ファミリーレストランなど、注文頻度と回転率の高い飲食店に最適です。混雑時の迅速なオペレーションや割勘会計にも強く、店舗運営の効率を大幅に改善できます。
クローバー電子 JET-400Z(シンプルで低価格な小規模店舗向け)
主な機能
- 最大200点の商品登録/8部門設定
- 感熱紙対応レシート印字(漢字表記対応)
- 顧客表示は8桁LED表示器
- 簡易領収書印字可能
- 電子ジャーナルによるデータ保存
活用シーン・おすすめ業態
個人商店、屋台、イベント出店、ポップアップショップなど、限られた予算・スペース内で導入したい店舗に最適。初期投資を抑えつつ、税制対応もしっかりしたシンプルなモデルです。
CASHIER D3 MINI(コンパクトで高機能なクラウド型POSレジ)
主な機能
- Android 13搭載の高速処理端末
- 毎秒250mmの高速レシート印字
- 背面顧客用大型ディスプレイ(4インチ)
- 在庫・売上のクラウド一元管理
- 最大50,000商品まで登録可能
- モバイル注文/キャッシュレス/EC連携可能
活用シーン・おすすめ業態
アパレルや雑貨など商品点数の多い店舗や、多店舗展開を行うチェーン店に最適。特にDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めたい事業者におすすめです
NECモバイルPOS(高機能モバイルオーダー対応POSレジ)
主な機能
- iPadアプリによるPOS運用
- ハンディ端末(iPhone)でオーダー入力
- QRコード対応セルフオーダー機能
- キッチンプリンタ連携によるリアルタイム指示
- クラウド型アップデート&多店舗一括管理
- 予約/デリバリー/ECシステム連携対応
活用シーン・おすすめ業態
カフェ、レストラン、テイクアウト店、キッチンカーなど、柔軟でスピーディーな接客が求められる飲食業態に最適。DX対応と省人化に取り組む現場の即戦力となるモデルです。
レジスター選びは業種や業務フローに応じた最適化が肝要です。本記事の内容を参考に、貴店にぴったりのレジスターを見つけてください。
【筆者・監修者企業】日本機器株式会社
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